【イギリスEU離脱】各国の政界・日本経済界の要人の反応まとめ

世界の多くの期待を裏切り国民投票によって可決された「ブレグジット」(イギリスの欧州連合からの離脱)。

今後はヨーロッパのみならず、世界情勢に大きな影響を与えることは確実です。

今回は政界、経済界の要人の反応をまとめました。


英国内の反応は?

マイク・キャメロン英国首相 残留派を率いて敗れたキャメロン首相は「イギリス国民は明確に違う道を選んだ。新しい指導者が必要だ」と延べ辞意を表明。今年10月の保守党の大会までに新たな首相を決めるべきだという考えを示した。
ボリス・ジョンソン下院議員 離脱派を率いて勝利したジョンソン下院議員(前ロンドン市長)は「イギリスはヨーロッパの一員で、ヨーロッパに背中を向けることはできない。ほかの国の人たちともこれまで同様に緊密な交流を続けていく」と述べた上で、「国の権利を取り戻せば、若者たちは、より安全で豊かな未来を期待できる。イギリスの状況に応じて、法律を作ったり、課税をしたりすることができるほか、国境もしっかりと守ることができる」と述べた。
ロンドンのカーン市長 残留派が多数を占めた首都・ロンドンのカーン市長は、「ロンドンが国の原動力であり続けるには、5億人の単一市場へのアクセスが必要だ。私がすべきことは、EUの一員として存在している仕事や貿易、投資を維持することだ」と述べ、今後のEUとの離脱交渉でロンドンが発言権を持てるようイギリス政府に働きかける考えを明らかにした。
スコットランド民族党のスタージョン党首 EU残留派が多数を占め、イギリスからの独立を目指しているスコットランド民族党のスタージョン党首は、「スコットランドがEUにとどまるため、あらゆる手を尽くす」と述べ、イギリスからの独立を問う2回目の住民投票を行うことも視野に、地元の自治政府などとの協議を進める考えを述べた。

EU側の反応は?

ドイツ メルケル首相 「イギリス国民の決断を非常に残念に思っている。きょうはヨーロッパの統一プロセスにとって分断の日になってしまった」と述べた。
フランス オランド大統領 「痛みを伴う選択で、イギリスのためにも、ヨーロッパのためにも残念だ」「ヨーロッパは厳しい試練に直面している。極右や極左、それにポピュリズムが勢いを増すおそれが増大している」と述べた。
イタリア レンツィ首相 「EUはわれわれの原点であり、未来でもある」と述べ、イタリアとしてはEUを支持する姿勢を改めて強調するとともに、ほかの加盟国がイギリスに追従して離脱することがないよう結束を呼びかけた。
ドナルド・トゥスク 欧州理事会議長 「EUにとってもイギリスにとっても深刻で劇的な出来事だ」「今後は27の加盟国と結束していく。ヨーロッパ連合はわれわれ共通の未来だ」と述べた。

EU諸国 極右政党の反応は?

フランス 国民戦線ルペン党首 フランス極右政党の国民戦線を率いるルペン党首は「フランスでもEUからの離脱の賛否を問う国民投票を行うべきだ」という考えを示した。
オランダ 自由党ヘルト・ウィルダース党首 オランダの極右政党、自由党のヘルト・ウィルダース党首は「われわれは、自身の国、資金、境界、そして移民政策を管理したい」と述べ、オランダでもEU離脱の是非を問う国民投票の実施を呼び掛けた。

アメリカ政界の反応は?

オバマ大統領 「われわれはイギリス国民の決定を尊重する。アメリカとイギリスの特別な関係は続く」と述べた上で、英国キャメロン首相や独メルケル首相と電話会談で情報交換をした。
ヒラリー・クリントン民主党 大統領候補 「われわれはイギリス国民の選択を尊重する」としたうえで「今回の不安定な状況を見れば、ホワイトハウスには冷静で堅実かつ経験豊富な指導者が必要なことが明らかだ」と述べた。
ドナルド・トランプ共和党大統領候補 「イギリス国民は自国の政治と経済そして国境を取り戻すためEUからの独立を宣言した」と評価した上で、「アメリカ国民も11月の本選挙で、再び独立を宣言する機会がある。現在のエリートによる政治を拒否し、アメリカ国民を第1に考える貿易や移民政策それに外交のために、票を投じる機会がある」と述べた。

日本の政界の反応は?

安部首相 「G7(先進国主要7か国の首脳宣言)の方向にのっとって、しっかりと対応していきたい」と述べ、金融市場の安定に向けて政策を総動員していく考えを示した。
麻生副総理兼財務相 「為替市場の急激な変動は望ましくなく、必要なときはしっかりと対応していく」と市場を牽制した。
日本銀行黒田総裁 麻生財務相と異例の共同談話を発表し「為替相場の過度な変動や無秩序な動きは経済に悪影響を与える」と市場介入を辞さない構えを見せて週明けのマーケットを牽制した。

日本の経済界の反応は?

経団連 榊原会長 「イギリスのEU残留を期待していたので、たいへん残念だ。イギリスには1000社を超える日本企業が進出し、累計の投資額が10兆円を超えている。EUからの離脱で日系企業の事業活動や将来の計画にさまざまな影響が出ることを懸念している」と述べた。
トヨタ自動車 イギリス中部に生産拠点を持ち、生産する車の約75%をイギリスからヨーロッパ各国に輸出しているトヨタは、「イギリスとEU各国の間でヒトやモノが自由に移動できることや関税がかからないことなどが競争力の維持に不可欠だ」としている。
日立製作所 東原社長 イギリスで鉄道車両を生産する日立製作所の東原社長は「今回の投票結果を受け、今後、当社の事業への影響を慎重に評価し、対応を検討していく」と述べた。
三菱電機  柵山社長 スコットランドにエアコンの製造拠点がある三菱電機の柵山社長は「短期的、中期的にはイギリス経済の不透明感、およびEUの経済減速が懸念される。円高の影響を含め、当社のイギリス向け、ヨーロッパ向け事業に影響が出る可能性があり、今後の動向に注視していきたい」
パナソニック イギリスに電子レンジの製造拠点や家電などの販売拠点があるパナソニックでは、「円高ユーロ安などの為替に影響が出ると想定している。EUから実際に離脱するための協定の締結に2年ほどを要するので、短期的には、貿易などビジネスへの影響は小さいと考えるが、本来的にはEUが強く結束しオープンな単一市場であり続けることがEU全体としての競争力の維持につながる」
JR東海 社長 「大変予想外なことだ。イギリスに進出している企業に直接影響が及ぶだろうし、為替が円高になって日本経済全体が冷え込む可能性がある。その場合はわれわれのビジネス需要にも直結するので懸念を持っている」と述べた。

出典:NHK NEWS WEB