【スーパーサーズデー】ECB理事会、英国総選挙、コミーFBI元長官の議会証言の注目点

  • 2017年6月8日(木)は欧州ではECB理事会、英国では総選挙、米国ではコミー前FBI長官の議会証言があり、為替市場で警戒感が高まっている。一部ではスーパーサーズデーとも言われている。
  • ECBでは金融政策の出口戦略について言及があるか、英国総選挙では与党の保守党が勝利できるか、米国議会ではトランプ大統領の司法妨害について言及があったかが争点となる。
  • 日本時間では8日の夜〜日付変わって9日の朝〜昼頃には大勢が判明する見通し。

6月8日に欧米で重要イベント重なる

今週の為替市場では、6月8日(木)に欧州ではECB(欧州中央銀行)理事会、英国では下院議員選挙、米国では前FBI長官コミー氏の議会証言があります。これら欧米の重要な政治経済イベントが重なることで、マーケットでは「スーパーサーズデー」とも言われ、警戒感が強まっています。

下記はドル/円の日足・一目均衡表(6/7の夕方時点)。


今月はじめに日経平均株価が2万円の大台を回復したばかりですが、為替では円高優勢。一目均衡表の雲の下限を下抜けしており、売り(円買い)圧力が強いことがわかります。


【ECB】金融政策の出口戦略に言及あるか?

ECB(欧州中央銀行)理事会では、金融政策の枠組みについては緩和政策の継続が予想されていますが、足元の景気回復基調に伴う「出口戦略」の議論開始も囁かれています。

これまでECBドラギ総裁は「出口戦略を議論するには時期尚早」として言及を避けてきましたが、今回フォワードガイダンスの変更があれば、来年以降の利上げに踏み切る可能性も高く、ユーロの上昇が予想されます。

ただし為替市場では、やや先行して「ECBの出口戦略によるユーロ上昇」を折り込んできた節がありますので、今回特に目新しい見解が示されなければ、緩和継続のユーロが売られ、引き締め傾向にあるドルが買われるシナリオが考えられます。

【英国選挙】与党・保守党の勝利なるか?

イギリスにおいては、6/8に下院議(日本の衆議院に当たる)の総選挙が実施されます。

当初は与党の保守党の圧勝が予想されていましたが、5月18日の政権公約で一転。「高齢者向けの社会保障負担の増加」が保守党の支持基盤である高齢者から不評を買い、過半数を獲得できない可能性があります。

一方の野党・労働党が猛追。富裕層の増税など左派的な公約を掲げ、若年層からの支持を経て猛追を見せています。

選挙結果で、与党・保守党が議席を減らす、あるいは過半数を割り込む事になれば、政権運営に混乱が生じます。最悪の場合はメイ首相の辞任や、政権を明け渡す事態になるかもしれません。

こうした事態となれば英国ポンド売りに繋がると思われますが、こちらに関しても市場はやや先行してリスクシナリオを折り込んでおりますので、保守党が思った程の惨敗とならなければ反対にポンドが上昇する可能性も秘めています。

【米国議会】トランプ大統領の司法妨害があったか?

米国議会では、先日突如解任された前FBI長官のコミー氏の証言が予定されています。

コミー前長官は、トランプ大統領陣営とロシア政府の怪しい関係、いわゆる「ロシアゲート疑惑」を調べていたと言われますが、これら捜査を妨害する目的でトランプ大統領が長官を解任したとなれば司法妨害となり大問題です。

コミー前長官は、トランプ大統領との会話をメモ(録音)していたとも噂されており、これら証拠が提示されると、大統領の司法妨害が明らかとなり、与党・共和党内部でも大統領に対する不審が広がり、最悪の場合は弾劾へと向かう可能性もあります。

ただし、ロシアゲート疑惑に関しても、市場は既にリスク回避姿勢を示してしますので、思った程の悪材料が出てこなければ、安心感からドルが買われる可能性も秘めています。また、もし仮にトランプ大統領の弾劾に向かったとしても、市場ではペンス副大統領の昇格を歓迎する向きもあります。

日本の場合でも、安倍首相を取り巻く「森友学園問題」がありましたが、結局は“政治スキャンダル”ではなく、単なる“ワイドショー”だったとわかり、安倍首相の政権基盤が揺らぐことはありませんでした。

市場では、過度なリスク回避からリスク後退へと向かった時には、市場が急反転する可能性も考えておかなければなりません。

それぞれの大勢判明の日本時間は?

各イベントの大勢が判明する日本時間は下記の通りが予想されます。

  • ECBの政策発表(20:45)
  • ドラギ総裁の記者会見(21:30頃〜)
  • 米国コミー前FBI長官議会証言(8日23時頃〜)
  • 英国選挙結果(翌9日の朝6時〜開票。昼頃には大勢判明?)